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敏感テクニコ

Author:敏感テクニコ
びんかんてくにこ。

ルールと正しさの意味わからないまま従えない、大切なあの子の目をこれ以上くもらせない3ピースロックバンド。

作業員
■王子(川崎市)
=Drums+Chorus
■びんかん(川崎市)
=Bass+Chorus
■てくにこ(小金井市)
=Guitar+Vocal

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敏感すぎて困り果てていた中学生のころ、ぼくはある音楽ジャンルに出会う。

ミニマリズム。

15年ほど前NHK FMで土曜の深夜、
「現代の音楽」という、とてつもなくローテンションな番組が放送されていて、
しかも、かけてくれる音楽は今まできいたこともない、そして今後聞くこともないであろう、
「現代音楽」というクラシックのひとつのジャンルだったのだが、

深夜という時間帯に、恐怖映画のサントラのような音楽が毎週ラジオからかかっていて、
「こんなん誰が聞いてるんだろ?俺だけかな?」と思って宿題をしながら聞いていたが、
いつのまにかこの番組の乾いた雰囲気のとりこになってしまった。カセットに録音もするようになった。

いかにもNHKなスカスカな感じもよかった。

で、一度だけ「スティーヴ・ライヒ」という人の音楽がかかったことがあった。
ぼくはかなりの衝撃を受けた。

同じフレーズを、何の感情も込めずに、何人かのプレイヤーがえんえんずっと演奏してるだけ。

でも、なんだかとっても、陶酔感というか恍惚感のようなものを感じたのです。
快楽に敏感な中学生。こういうのにすぐ病み付きになってしまう。
ぼくは、翌朝、田舎街のレコード屋に自転車でかけつけ、ライヒのCDを探す。

あった。一枚だけあった。
「ディファレント・トレインズ」という、線路のジャケットのCD。

バイオリンとかチェロの音色で、えんえん同じフレーズが繰返されてる。
でも、ときたま出現する、だれかがしゃべってる声を録音したテープの音。
よく聞くと、まわりの繰返されてるフレーズは、このしゃべってるリズムを反復しているのだ。

しかも、なんかこの曲、第二次世界大戦とか世界恐慌とか、
そういう20世紀の暗いイメージを連想させるような、そんな感じ。
当時の世界を覆っていた暴力的で憂鬱な感じ。
フレーズを繰返すことによって、恐怖が倍増する。
その恐怖が快楽に変わる。

多感な中学生(ぼく)は「繰り返し」という簡単な手法に、相当なノックアウトを受ける。
その後、彼(ぼく)は20代になり、そしてあと少しでこれから30代になる。

でもぼくは、その当時受けた衝撃があまりに強かったので、
「すかすか」で「反復的」な、そういう世界から抜け出せないまま大人になってしまった。

いまだに「きもちいい」と思える作業は、単純な繰り返しだったりする。

もう30歳近くになるぼくらも、もう一度こんな衝撃をうけてみたい。
ぼくら敏感テクニコは二人という小さな編成だけど、
あらゆるアレンジや手法を試して、ナイスなグルーヴを生み出したいのです。

そんな中学生なぼくを思い出した週末の夜。ひとりぽっちの夜。

参考サイト:M i n i m a l i s m

(びんかん)

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