12chでやってた「アポロ13」を漫然と見てたら、急に外へ出たくなった。
少し小雨がパラついていたが、iPodとヘッドフォンを装着しいつもの土手を歩く。
iPodがシャッフルしてかけてくれる曲がいまいち気に食わない。
今の気分じゃない。
しっくりくるまで「前送り」ボタンを押し続ける。それでも気に食わないままだ。
なんだなんだ、この曲は! iPodしっかりしてくれよ!
さてはもしや、「むなしい病」の再発か?
ぼくはときたま、この「むなしい病」に取り憑かれてしまうときがある。
なんでも、「つまらなくて」「むなしくて」「悲しくなって」しまう気分に襲われるのだ。
これは、急にどこからともなくぴょっこりいきなり顔を出すので、油断大敵だ。
この「むなしい病」に取り憑かれてる「長さ」もまちまちだ。
2、3日の場合もあるし、1週間の場合もあるし、
一晩寝たらケロっと良くなる場合もある。
去年は半年という長期間この「むなしい病」の気分が続いた。
真剣に、どこかお寺に入って、俗世間とは隔絶した修行生活を送ろうかと考えるくらい悩んだ。
とりあえず今晩は仕方ない。
「むなしさ」がじわじわ身体に染み入ってくるのを感じながら、
土手沿いにある浄水施設の巨大な配管パイプ群を漫然と眺める。
全然しっくりこなくてがっかりなiPodの曲を止めて、
ぼくは浄水施設から聞こえる「グォン、グォン」という機械音に耳を傾ける。
雨が本降りになってきた。
もう家に帰らなきゃ。
(びんかん)