石田徹也
石田徹也遺作集を買った。
去年の暮れ、この本は新宿の大きな書店でふと目に留まって気にはなっていた。
だが、表紙のその暗いトーンに怖じ気づいて手に取ることはなかった。
それと同じころ、妹から「お兄ちゃんこれ」と、下記のURLのリンクを貼ったメールがきた。
http://www.cre-8.jp/snap/390/index.html
また同じころ、実家にいる両親からも電話があった。
「あんた、イシダテツヤって知ってる?」
NHKの日曜美術館をなんとなく見てたらその特集をやっていて、とても気になってしまったらしい。大槻ケンヂが解説してたわよ、とも言った。
「あんたも高校のころ、こういう絵描いてたじゃない」と両親は言った。
そういえば描いていた。こんな絵だ。
昔は絵が好きでいろんなところに描いていた。ちなみに上の絵は、ぼくが高校の文化祭の案内パンフレットに投稿した漫画の一コマだ。
石田徹也は1973年生まれ、ほとんどぼくと同じ時代を生きてきたと言っていい。だが「石田徹也遺作集」とあるように、彼は2005年に31歳の若さで亡くなった。
彼の描く、日常のような日常ではないような、居心地の悪い違和感のような、顔があってはならないものに顔がついてしまった絵、そしていつも同じ男の人が出てくる孤独な絵。
「俺は社会にフィットしてない」という気分にさせられる絵だ。
電話の向こうの両親は言った。
「お前も高校のときのような絵をずっと描き続けていたら、彼のように早く死んでしまったかもな。」
(びんかん)
2007.05.19 | Comments(0) | 未分類






