自炊
村上春樹の本を読んでいると、主人公がよく料理している。春樹氏本人がもともと喫茶店のマスターだったからなのか、とても手際良くさっと簡単に作っている印象を受ける。
とにかくかっこいいのだ、男が料理するというのは!
「彼女を待つあいだに、私は簡単な夕食を作った。梅干しをすりばしですりつぶして、それでサラダ・ドレッシングを作り、鰯(いわし)と油あげと山芋のフライをいくつか作り、セロリと牛肉の煮物を用意した。出来は悪くなかった。時間があまったので私は缶ビールを飲みながら、みょうがのおひたしを作り、いんげんのごま和えを作った。」(世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド)
「僕は昼食のためにまたスパゲティーを作ることにした。(中略)オリーブ・オイルを熱してにんにくを入れ、そこにみじん切りにした玉葱(たまねぎ)を入れて炒め、玉葱に色がつきはじめた頃に、あらかじめ刻んで水を切っておいたトマトを入れた。何かを切ったり炒めたりするのは悪くなかった。そこにはたしかな手応えがあり、音があり、匂いがある。鍋の湯が沸くと塩を入れ、スパゲティーを一掴み入れた。そしてタイマーを十分にセットし、流しの中の洗い物をした。」(ねじまき鳥クロニクル)
おれも、おれも、料理ができるかっこいい男になりたい。
春樹の本を読んだぼくはそう思い、暑くて、暇で退屈で、昼寝と読書しかしていない長い夏休みのあいだの昼飯は自炊することにした。毎日、そーめんを茹で、スパゲティーを茹でた。
そーめん
そーめんはただ茹でるだけ。超かんたんだ。ほぼ毎日そーめんだ。
スパゲティ
麺にのせる具は、たまねぎを適当に切ってニンニクといっしょに炒め、ツナ缶をそのままドバっとフライパンにあけて、しょうゆを少々、麺といっしょにぐちゃぐちゃにかきまぜる。
ぼくの作る料理はまずい。
レシピなしで思いつきで適当に入れたりかき混ぜたりしているからだ。
そういう場合は、すべてこれで解決している。
長野県民なら全員が知っている。長野県のすべての家庭の食卓には、必ずこの金色の容器が置いてある。
善光寺名物 八幡屋礒五郎七味唐がらし
http://www.yawataya.co.jp/
これをふりかけるだけで、
ふりかけるだけで…
…10%くらいおいしく感じられる…気がする。うん。
みそ汁にも、ラーメンにも、そーめんにも、そしてこのおいしくないぼくが作ったスパゲティにも、ばっさばっさとふりかけている。
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(びんかん)
2007.08.17 | Comments(2) | 未分類






