「国道16号線化する風景」という言葉を聞いたことあるだろうか。

横浜市保土ヶ谷から埼玉、そして千葉県木更津へと、東京の郊外をぐるりと囲む国道16号線沿線の風景は、ジャスコなど郊外型の巨大スーパー、マクドナルドやファミレスなどのチェーン店、そして消費者金融の看板が沿道に立ち並び、どこを切り取っても同じで、それは東京郊外だけでなく、ぼくの住む町キミの住む町、ぼくの故郷キミの故郷、日本全国すべての風景がこうした国道16号線っぽい景色になってきたという社会学者の指摘がある。

でもそれは、ぼくらが「もっと便利に」「安くて良いものをすぐに手に入れたい」という願いを社会が実現してくれた結果であって、「個性がない」だの「景色が頭悪っぽくなってきた」だのと、だれかを批判したりなどできないのだ。ぼくら日本人の原風景とはこういうものだと受け入れなければならないのだ。

だからぼくが愛する景色というのは、郊外であり、団地であり、セブンイレブンの雑誌コーナーであり、マクドナルドの禁煙席であり、ガストのドリンクバーであるわけだ。みんなにとって存在が当たり前すぎて、まるでないもののように扱われているものを、これからもずっとつぶさに見て行きたい。
前置きが長くなったが、千葉県は船橋市、行田団地へ足を運んだ。
これも、地図を見ていたらヤバい場所を発見してしまったからである。
なんだこの円形は?

この円形に向かって歩いていると、突如現れたのである。畑の中からにゅっと。

現れた白いにゅっとしたものも場違いにデカくて不気味だが、この白いものの手前に、同じ形、同じ色のお家がずらずらっと並んで建っているのも異様な雰囲気だ。
このご近所の方は、あの給水塔をどう思っているのだろうね? すでに見えていない、存在してないものとして扱っているんだろうね。

神話的ですらある。

この西船の行田団地にもし暮らすことになったとしたら、果たしてこの街を愛せるだろうか、と考えながら徘徊していた。そうさ、もちろん、愛せるとも。この巨大給水塔が空気のような存在になったとしても。
えっと皆さん、あともう少しの辛抱、この変態徘徊シリーズにお付き合いください。
次はやっと最終回(5/5)ですよ。ほんとみんながんばりました。
(びんかん)
ぼくにとって「悪い景観70選」のほうがグッときます。「多摩川の景観を独占する巨大マンション(立川市)」とかね。
> tecinさん
某リサイクルショップって、肉のハナマサの隣りの?(すいません地元トークで)
あそこは悪い景観というより店員の態度にムカつきます。歩道に並べたタンスとか洗濯機に自転車でつっこんでやろうかといつも思います。