ワタシ オモシロイ
カンボジアに行ってきた。
印象と言えば、皮膚が日本人よりやや黒いってのと、石だ。遺跡がところどころにあり、時代を映し出している。この国の砂は赤い。
アンコールというところ、つまり首都プノンペンではなくそこから300km近く離れたシュムリアップ市というところに行ったのだ。アンコールワットはもちろん、アンコールトム、タ・プロームなど、写真ではみたことがある、という所を巡ってきた。かつては日本と同じように勢力争いをしていたが、島国ではないので、隣国が攻めてきたり、攻撃を仕掛けたり、様々な権力を見せつけ繁栄を誓った。どの国もどんな権力者もイチバンになることに力を注ぎ、コネやカネを用いて領土を広げたり、のし上がったりしていくようだ。その象徴として石を用いてでっかいもんをぶっ建てていく。宗教もよく変わる。王様がヒンズーと言えば国民はそうなるし、ホトケと言えば、仏教徒になる。おかげで寺院は石像が壊されたり、顔だけ取られたりする。ヒンズーの神様は仏の世界にはいらないからだ。もちろん逆もある。

おもしろかったのは、子どもたちだ。観光でバスから降りてくる外国人にいろんなもんを売りつける。今まで、中国は北京・桂林・成都など行ったが、どこにでも貧しそうな格好をして、そういった人たちが待ち構えているのだ。この国は子供がその商人になる。食器でも、本でも、絵ハガキでも、手作りの笛でも、スカーフでも、なんでも1ドルだ。当然この子らは日本語もちょっとは話せる。ほかの言語も、商売上のことに関して言えば、ほとんど話せる。「デスカウント、プリーズ」にはわからないふりをする。賢い。この子らが一番求めていることはなんだ。そう、金を、この外国人から絞りあげることだ。「オニイサン、コレカワナイノ?アナタカワナイ ワタシカワイソウ」これを連呼するのだ。日本では非常識な状況がこの国では普通なのだ。観光客としてこの場面はとても愉快だ。

見た目よりも、年齢が少し高い。7歳くらいかとおもったこの男の子は12歳、と言っていた。手作りの竹製の縦笛を売っていた。試奏しているのだが、あまり吹きすぎるとボスに怒られていた。がっつり吹いたら拍手もらって終わりだ。商売が変わってしまう。普通なら毎日一日中、学校へ通うが、報道番組等で明らかにされているように、この国は学校と教師が不足していて、子どもたちは半日しか授業を受けられない。午前はこの地区の子供ら、午後は別の地区の子供ら。それがカンボジアの日常だ。日本で毎日普通のように授業を受け、放課後は遊び呆けていた私にとって、驚愕の事実であった。それでも彼らにとってはそれが普通であり、我々はそれらを悲愴してはいけないはずだ。そうしたら、人を見下してしまうだろう。

私は童心にもどった。それは簡単だった。というのもいつも童心だからだ。そして、お金でこの子供らを楽しませるのではなく、とにかく笑わせて楽しませることに努めた。どこへ行っても私の生み出した究極の一発芸(いわゆる昭和の巷で年寄りがよくやる古いギャグである)で、皆は白い歯をこぼすのだ。私はサラリーマンとして、またミュージシャンとして日日是切磋琢磨しておるが、道を間違えたのではないだろうか、と錯覚してしまうくらい、できのいい笑いだった。これは俗に言う自画自賛というやつだ。ほかの者から見ればそれはどう映っているか、到底想像もつかない。
この街に、カンボジアで一つしかない、という小児専門の病院がある。朝から長蛇の列だ。場合によっては、夜中到着して、ここで明け方まで待つものもいるようだ。もちろん傍らには病んでいる少年少女、あるいは乳幼児がいるわけだ。下手をすれば、タイムオーバーでその日は診察を受けられない可能性もある。そして、衛生的にもいい方ではない。その小さな命は、自己防衛できるほど免疫があるわけではないのだ。
遺跡群はすばらしい。これらは世界遺産に登録されているので、潤沢な資金源をバックに修復、存続作業に費やしている。フランス、インド、ドイツ、日本などが技術的なバックアップをしているようだ。場所によって工事担当をしている国が違うが、作業員は現地の若者たちだ。技術を吸収し、継承していくというもう一つの義務も持ち合わせている。大変な作業である。平均月収は150USドルだ。土木作業は日当3ドルだ。シュムリアップに宿泊した4日間、我々は5人でプールに入ってアイスだの酒だのやったら、150ドルの請求が来た。申し訳ない。卓球もビリヤードも楽しかった。
時間や金銭的な余裕があるのなら、ぜひ早いうちに訪れてほしい。この国は東南アジアを代表する国に成長するかもしれない。この時期に訪問することには意味がある。ある老夫婦は、40年前の日本を思い出したと述べていた。それからの日本は高度成長を遂げ、東京オリンピックを成功させ、日韓によるワールドカップを共に成功させた。宇宙飛行士や、ノーベル賞受賞者も輩出した。カンボジアはアジアのヒトラーことポルポトによる独裁政権から救出され15年が過ぎた。全国民1300万と同じ数だけ地中には爆発物が埋まっているが、それらを拾っては湖上で爆発させ、漁をしている人たちもいる、逞しい。ここでいつオリンピックやワールドカップが開かれるだろうか。
とにかく、子どもたちの笑顔がすばらしい。

日本の子供のように、携帯電話や携帯型ゲーム機、芸人達が大集合しバカ騒ぎしている軽薄なお笑い番組などで毒された目をしていない。外国人から小銭を巻き上げる事に集中している目だ。食らいついた「獲物」からは目を離さない。生きる事に集中し、目を輝かせ、耳を澄まし、鼻を利かせる。



「オニイサン カッコイイネ ワタシ キレイ カワイイ」

(てくにこ)
2008.07.26 | Comments(2) | 未分類

動画とかまたアップしてくださいな




