誇り高き

仕事にプライドを持って進めるって事はとてもすばらしい事だと思う。誰だって自分のしたプロジェクトって、緊張もあれば自信だってある。

最近入社したRんさん。帰化した中国の人だ。日本に来てもう20年くらいになる模様で、今までも多くの設計プロジェクトにかかわっている。しかし、今日は彼のプライドとトーンダウンの狭間を見た。

いつもお世話になっている板金加工の商社。とてつもなくでかいものも製作するので、打ち合わせのために来社。設計のRんが会議に出席。

「Rんさんね、この図面、これだけ狭くちゃできないよ」。
 「なんでですか?」
「いや、出来ないモンに理由なんてないよ、出来ないものは出来ないんだよ。
 「出来ますよ、これくらいなら」
「だってさ、機械が入らないよ。見てごらんよ、14mmしかないんだよ!」
 「いや、そんなことはない」。
「無理だって。今日加工屋に電話したら無理だって言われたよ」
 「だったら、できる業者、こっちで探します。」
「それだったらそれでいいよ」
 「わかりました」

Rんは相当自分の書いた設計にプライドがあるらしい。要するに、いちゃもんを付けられてご立腹だそうだ。切れそうになったおれも、もう30手前。ここは大人に対応。

「Rんさんね、こちらさんが出来ないって言ったもんは、絶対出来ないんですよ」
 「それは技術力が低いからじゃないですか?」
「あのね、こちらさんはいろんな業者さんに当たってもらって、忙しいところ聞きまくってるんだから」
 「だったら、ここ以外にできるところ、こっちで探します。」
「ゴルァ凸(`_')。勝手に俺の仕事取るな!おめーは大人しく図面書いてろ!」
 「・・・えぅ・・」
「大人しく書いてたって、いつまでたっても先に進まねーじゃねーか!!」
 「・・・・・」

商社はこの地域ではかなり手広くやっていて、ここで製作不可となったら、ほとんど出来ないに等しい。だから、弊社担当の商社サンはいつも代替案をもってくる。それにも耳を貸さないRん。いよいよ、ボスへ呼び出しボタンを押す。

「なんだ、できねーのか。じゃ、図面替えろ」
 「はい」

なんだてめー、さっきと勢い違うじゃねーか。
仕舞いには「私の計画不足でした」と言いやがる始末。

帰り際、なにも知らないボスへ一部始終の報告。
「商社サンに謝っとけ。それから人付き合いに気をつけろってRんに言っておけ」
結局こういった仕事はすべて俺がやる。

ったく。
もう、Rんとは仕事出来ないかもな。でもなー、50手前でその態度はやめろよ。おめーは全然えらくねーんだよ。頭下げて仕事をしていただくってのが日本のものづくりの美学なんだよ。

(てくにこ)

2006.05.24 | Comments(0) | Trackback(0) | 未分類

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